20日のティーチイン 採録
シネモンドスタッフさんから、20日のティーチインの採録が届きました!
ぜひお読みください♪
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くまのもりお(ぶんぶん石川 実行委員長):僕は、2回みました。2回見ると深まる!一言、一言がぐさっとささってくる。
みなさん、2回見るといいですよ!
鎌仲:どうもありがとうございます。350時間の映像を、2時間15分にまとめました。とても濃縮度が高い映画です。人間の脳って、違った世界観を受け入れるとき、とりあえず1回寝なさい!って信号を出すらしいのです。それで、映画見てる途中で寝ちゃう方もいるんですね。前作の六ヶ所村ラプソディは10回見た人もいました。言葉にならない部分を映像にしているので、見るたびに新しい発見があるんですね。
くまの:1作目「ヒバクシャ」2作目「六ヶ所村ラプソディ-」ときて、今回、3作目「ミツバチの羽音と地球の回転」が出来ましたがどんな思いで撮られてきましたか?
鎌仲:1作目の『ヒバクシャ』では、イラクで劣化ウラン弾の被害にあって死んでいく子供たちの不条理に出会って絶望しました。現代の被曝を生みだしているのは、私たちの生活だったことがわかりました。
2作目の『六ヶ所村ラプソディ-』では、美しい自然を描きながら、再処理工場ができて変化していった村人の暮らしを描きました。人口12000人の六ヶ所村に、再処理工場のために3兆円を超えるお金が降ってくる。そのおかげで、カネに直結しないことはムダだ!と価値観がつくられ、心の荒野がひろがってしまった。それは六ヶ所村だけではなくて、日本全体に蔓延していることです。私たちは国策の中で、生きざるをえないことに対して悶々として生活しています。
前2作では、全体像を見せながら、問題の構造について撮ってきました。
それを生じさせるものを、生きている人間を通して描くのはたいへんでした。
それだけでもたいへんなのですが、どうしてもその解決策を撮りたいと思うようになっていきました。私たちの生活に汚染の原点があって、それを変えられる希望が欲しかった。ひとりひとり何ができるのか、ヒントがほしかった。
そう思っていたときに偶然、祝島に訪れました。
祝島の人たちは、10億8000万円の補助金の受け取りを拒否して、この土地でどう生きていくか、ライフワークとして楽しんでいる。島の外から、祝島で起こっていることを眺めたときに島民たちが原発に反対していることを「国策に従わない地域エゴ」と言われることがある。でも、島の中で島民の暮らしに寄り添ってみると、それは、生活の中からでてくる抵抗であることがわかってくる。計画をどうしても受け入れられないという自然な感情なのです。
映画で登場した山戸孝くんは、映画を撮り始めた頃と比べてずいぶん成長しました。子供を育てながら「ここで生きていく」と腹がすわってから大きくなった。
現実の中に希望がないとカメラなんてまわせないけれど、祝島を見ていたら、その中に希望を感じてきました。新しい挑戦のはじまりでした。
くまの:スウェーデンを撮ろうと思ったきっかけは?
鎌仲:今、日本がエネルギーシフトすることが希望になると思ったし、そう宣言できたら、アジア中に影響を及ぼすと思う。世界を根本的に変えるためには、石油争奪戦争をどうにかしないといけない。ここにエネルギーの問題が集約している。イラクには大量の劣化ウラン弾が撃ち込まれましたが、これは私たちが原子力発電のサイクルを続ける限り出続ける。
原発は入り口でも出口でも究極のごみをだしています。でも、それがないと私たちの暮らしは成り立たないと思い込まされている。ミツバチ・・・の映画の中では、祝島の人たちと中電の人たちの対立が描かれていますが、これは見える部分にすぎなくて祝島の人の本当の敵は、日本人の集合的無意識。
スウェーデンでは、地域自立型エネルギーが広がっている。地方分権が進んでいて、政治家は誰が何にお金を使っているか、1円単位でわかる仕組みになっている。
日本では「国策」と言われたら、そうでなければならない!とおもわされる。でも、地域で電気を作り出す提案をしていくべき。祝島でも、四国でも、九州でも、地域自立型エネルギーは可能なのです。
くまの:次の作品について、何か構想はありますか?
鎌仲:次のことは、まだ考えていません。この映画を、ひとりでも多くの方に見ていただかなくては!という思いでいます。
菅政権のエネルギー政策は最低です。絶対にまかせておいてはダメです。自治体中心に、市民が流れを作っていければ「原発反対!」って言わなくても脱原発は可能。世界では「日本はエネルギーのガラパゴス」と言われています。構造改革のできない国だと。そして多くの人が「自分たちの生活を維持するためには原発しょうがない」 という思考停止に陥ってしまっている。私はそこを変えたいのです。エネルギーシフトする必要性、そのために具体的にどうすればよいのか?原発善悪の二項対立を超えて、未来志向型になっていかないといけません。
上関原発は、祝島の人たちだけの問題ではなくて全員の問題。延期、中止させることが、エネルギーシフトへのターニングポイントだと思っています。
会場からの質問
会場:政府が原子力政策への意見を募集しているけれど知らない人が多いように感じます。
鎌仲:みなさん「わたしひとりが書いたところで・・・」と思っているんですよね。「原子力だけ補助金つけるのやめてください」とか、そういうシンプルなことでいいんです。ぜひ、意見を言ってみてください。
くまの:ぶんぶん石川実行委員会では、HPでどのエネルギーを選びたいかという意見を集めています。ぜひ、サイトにアクセスしてクリックしてみてください。
会場:ドイツやデンマークなど、他にも脱原発を目指す国があるのにスウェーデンを選んだのはなぜですか?
鎌仲:スウェーデンは、原発を脱しただけではなくて社会として持続可能な社会を作っているからです。世界全体が持続可能じゃないと、自分たちも持続可能じゃないという考えのもとで利己的でなく利他的なことを実践している。それは私たちにとって必要な考え方だと思いました。スウェーデンは、30年かけてこれをやってきた。自分たちが失敗したことをやらなければ、どの国ももっと短い期間で実現できる、ぜひやりましょう!と世界に向かって発信しています。
会場:ミツバチの羽音、今日は3回目でしたが退屈しませんでした。日本とスウェーデン、落差が大きすぎると感じるが、なにが違うのか?
鎌仲:スウェーデンも地域で絶望した人でいっぱいの国でした。映画の中で登場するトルビョーン・ラーティさんが、グローバル経済で壊滅した村の中に入って、「ほら!足元にあるじゃないか!!」と25年間かけて、理屈を現実に落としていった。それが全国に広がって、世界にも広がっている。
民主主義の社会というのは、ひとりひとりが責任を持つ社会のことです。これからは市民一人一人が成熟し、地球規模の問題に対して責任をとることを練習していきましょう。
タイトルの「ミツバチの羽音」には、口コミという意味を込めています。
ぜひ、顔と顔をあわせて、この映画のことを知り合いの方に伝えてください。
ぶんぶん石川にご協力頂きありがとうございます。
- Photo by 祝島フォト情報
- 祝島フォトギャラリーを観る。- (映画紹介ページへ)祝島の素敵な写真を使わせて頂きありがとうございます。
- Photo by 祝島フォト情報
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